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[ 単行本(ソフトカバー) ]
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赤いダイヤ(下) (ウィザードノベルズ (2))
・梶山 季之
【パンローリング】
発売日: 2004-12-18
参考価格: 1,050 円(税込)
販売価格: 1,050 円(税込)
Amazonポイント: 10 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 33円〜
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・梶山 季之
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カスタマー平均評価: 5
エンターテインメントのお手本、これは面白いですよ 主人公木塚慶太の自脱未遂の場面から物語は始まり、俄か相場師森玄一郎、不良外人ウイルスン、フランス人形に似た超美人井出美子、金貸しジョー、腹黒い東穀取理事長松崎辰治、新聞記者小野敬一などなど、個性的な登場人物たちがテンポよく登場し、面白い物語を紡いでゆきます。
赤いダイヤと称される小豆を仲立ちとして、森玄・木塚の買い方と松辰の売り方とが対決するというわかりやすい構図、そこに使われる権謀術数、エンターテインメント小説のお手本のような作品です。
物語の舞台は昭和29年から30年にかけての東京穀物取引所のある蠣殻町です。当時の商品相場の手振りの様子が描かれいたり、小豆についての細かい性質、あまり耳にしない相場用語(解け合い、まばら筋、上長、下長、乱手、ドタ、回し玉、つけろ買い・売りなど)もかなり書かれているので、相場をやる人にはその方面でも結構役に立つ作品です。私は「商品相場用語辞典」を手許に置いてこの作品を堪能しました。
上下巻合わせて1000ページほどになる長編ですが、長さを感じさせない面白い小説です。これはお薦めできます。
最後までハラハラドキドキ!梶山氏の最高傑作です 森玄が辛酸を舐め尽くした後リターンマッチに挑みます。 だんだん相場の張り方も上手になっていく(?) 過程が見ものです。児玉氏をモデルにした押田という 右翼の大幹部も相場に参戦! また商品先物業界の汚い手口(今もあるノミ行為など) も暴露しています。 ヒロインの井戸美子も欲につられて小豆相場に参加。 そして可愛さ余って憎しみ100倍になってしまった 彼女は木塚を恐ろしい方法で陥れようとします。 う〜ん、女は怖い! 小豆の現物で儲けようとした木塚を 陥れる方法とは?果たして木塚の運命は?? 最高のサクセスストーリーです。
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[ 文庫 ]
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アジアの隼 (下) 祥伝社文庫
・黒木 亮
【祥伝社】
発売日: 2004-10
参考価格: 650 円(税込)
販売価格: 650 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 49円〜
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・黒木 亮
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カスタマー平均評価: 4.5
上巻のダルさが抜けやっと物語が展開 上巻はペースが遅く、いろんな登場人物が出てきて、
いったい、誰を主人公にした何の物語なのかちんぷんかんぷんだが、
やっと下巻になって、真理戸潤を軸にプロジェクトファイナンスをめぐる攻防という、
物語の核が見えてきて、そこそこおもしろくなるものの、
ほとんどの内容がベトナム人の賄賂を要求する腐敗さへの文句ばかりで、
ディテールはしっかりしているが、
ストーリーの核が意外とぞんざいで読みにくい部分もまだ残る。
上巻でだらだら書いてきたのに、
後半、駆け足なのが非常に残念。
クライマックスこそきちんと書くべきなのに。
題材がすばらしいだけでに
違う書き手なり編集者なりがリライトすれば
おもしろい作品に生まれ変わるだろう。
アジアの隼 もとろん上巻の続きですが、描写が細かいことから金融の知識があまりなくても十分に愉しむことができる内容でした。特に、国内における金融事情ではなく、海外における日本の金融機関がぶち当たる壁を描いています。
アジアの隼 上巻に続いて詳細が細かく、金融の専門的な知識がなくても十分に愉しむことができる内容でした。特に金融の内容については国内の話ではなく、海外における日本の金融機関がぶち当たる壁を描いています。
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[ 単行本 ]
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ボルガ大紀行
・小松 左京
【徳間書店】
発売日: 1987-07
参考価格: 1,173 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 48円〜
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・小松 左京
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カスタマー平均評価: 3
ボルガを行く サンケイ新聞の大阪版に1986-87年に連載された旅行記をまとめたもの。
当時、関西テレビで毎年やっていた大河紀行のひとつ。ほかには黄河やミシシッピを訪れているという。
ロシアの大河・ボルガ川の源流から河口まで、みっちりと取材がなされている。途中にある町々も、戦争の痕跡、歴史性、重工業など、それぞれに特徴がある。
番組で案内役を務めた小松左京氏が、取材記録として書いているのだが、案外面白味はない。日々の出来事を淡々と記しているばかりで、いささか単調。
まだソ連の時代で、厳しい取材制限、市民生活のつらさ、巨大事業・建造物などが垣間見えるのは興味深い。そういうところでは、小松氏の筆も走っているし。
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[ 単行本 ]
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腐蝕生保 下巻
・高杉 良
【新潮社】
発売日: 2006-11-14
参考価格: 1,890 円(税込)
販売価格: 1,890 円(税込)
Amazonポイント: 18 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 50円〜
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・高杉 良
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カスタマー平均評価: 3
単純に小説として読むならば・・・ モデルがあって、それを具体的に想定しながら読めば多少は印象が変わるのかもしれないが、そうでない立場だと、単なる会社内のウダウダ、しょうもないやつが社長になったので、辞表をたたきつけて辞めた社員のお話でしかない。人物描写が浅く主人公に共感できない。
取材は素晴らしいが描写が薄っぺらい 日本生命をモデルとしており、内部者を味方に付けて綿密に取材を行っていることがよく分かる。相互会社であるためにこれまであまりその実態が世間に明らかとされてこなかった生保の経営のひどさを深くえぐっており、この点は評価。ただ、これは高杉良の小説に共通して言えることなのだが、夫が浮気は当然の猛烈サラリーマンで妻が貞淑な専業主婦という古典的な家族像を前提としているところ、そして意図的になのか社内の権力闘争を膨らまして書きすぎているところが薄っぺらく感じてしまい、ちょっと描写に嫌悪感を持ちながら読み進める感じ。せっかくよい取材をしているのにもったいない。また、この小説、エンディングが中途半端なのだが、続編を前提としているからなのだろうか。ちょっと読了後の後味が悪かった。
トップ批判のモデルとなるか? トップというものはどうあるべきか,これをミドルの立場から描き,現実とのギャップをどう乗り越えられるかを考えさせてくれる小説である。語彙が生保や金融業会の専門用語のうち,興味を引いて退屈にならない程度のものに限られているため,あまり業界の勉強にはならないが,その分,他業種の組織やトップもこのようなものかと想像させてくれる。織田信長のようなトップは,歴史上の人物としては楽しめるが,自分がその部下だったらどうだろうか,藤原氏や一時期の平氏の一族だったらどうだろか,などと考えさせられてしまう。去ることを覚悟の上,トップに面と向かって批判できる実力を身に付けたいなどとも思う。「力はないが文句だけは一人前」と言われないようにしたい。主人公は,一応この点はクリアしているようだが,支部の建て直し以外で,生保の実力組キャリアと呼ばれる価値のある業績を描いてほしかった。ただ,キャリアの「実力」を支える「戦力」「同盟軍」が丹念に描かれているところはさすが高杉良の小説である。「独りよがり」で終わっていない。
魅力のない主人公像 最大の問題は主人公の魅力のなさ。何度も「一選抜のエリート」というフレーズが出てくるが、描かれる場面は会社人事について憤慨あるいは愚痴を言っているというところが多く、何かというと「辞める」を口にする。営業現場経験の話もあるが、たった2年間の腰掛けを疑問に思わず風評営業と労務管理で実績をあげ、枕営業を半ば後押しする始末。救い難い。
モデルとなった生保の会長、社長、役員の乱脈ぶりがテーマで、主人公は絶えず反抗はしているように描かれるが、この鼻持ちならない主人公だと結局は出世しても同じようになるのでは、と思うほどである。それを意図して書いているなら仕方ないが、実名という体裁を取っていないのだから少しは勧善懲悪の要素が欲しかった。この生保の乱脈を暴くノンフィクションのつもりで書かれたなら話は別だが…。
金融再編成が必要である 克明に、事実に基づいて、生保内部の実情を抉り出している。生保関係者であれば、よく
これだけ取材したと、感服するとともに、よくある日常の出来事ゆえに、逆に新鮮には感じないに違いない。逆に部外者から見れば、あまりに低レベルな、本文中にもあったが、「組織内の人間関係に90%のエネルギーを注がねばならぬ」世界に、あきれるに違いない。そして、その世界で勝ち残ってきたと思っている人々からは、それこそが大事だ、それこそが組織人の宿命だと、それを大事にせずして和は語れないなどとのたまうのではなかろうか。それにしても、役員、幹部の言動も、中堅社員の言動も、辞表を出す出さないと考えるその基準も、なんとも低レベルな、それこそ本文後半にあったが、「ごっこ」の世界であると思わざるを得ない。だからこそ、銀行を中心とした金融再編成がであると、読者に印象づけさせる意味で、本書の意義は、まことに大きい。
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[ 単行本 ]
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頭取の影武者
・本所 次郎
【徳間書店】
発売日: 1996-05
参考価格: 1,631 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 50円〜
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・本所 次郎
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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藍色のベンチャー(上)
・幸田 真音
【新潮社】
発売日: 2003-10-30
参考価格: 1,680 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 49円〜
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・幸田 真音
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カスタマー平均評価: 5
藍色のベンチャー 安政の大獄についての記載に踏み込みが足りない。そのため、井伊直弼の像が、若き時代の鉄三郎がとてもうまく書けていただけに、少し物足りなかった。とはいえ、主人公の商人夫婦がうまく書かれている。しかも、歴史考証も完璧だと思え、自分=読者がその時代に生きているように感じさせてくれる。彦根には何度も行ったことがあるが、湖東焼きはみたことがない。かならずみてみないといけないと思った。ひとりの人間の執念、窯にかける主人公の執念は、読み応えがあるばかりではなく、人生の意味についても、考えるヒントを与えてくれた。
時代小説ですが時代小説にあらず 幕末の近江商人が湖東焼に掛けた思い.. 時代小説ではあるのですが、商売とは何か?、生き甲斐とは何か?考えさせられる小説です。 時代小説にありがちな堅苦しい書き方もなく、どっぷりと物語につかり楽しんでください。
元気が出る本 幸田さんのデビュー作から、拝見させて頂いています。 「藍色のベンチャー」を読んで、“コノ人、段々面白くなって来た…!”という思いを抱きました。地道な取材を重ねられた事が伺えましたし、又、留津や半兵衛の湖東焼きに対する深い愛情が随所に感じられて、コチラまで、嬉しくなりました。 時代小説が大好きで、良く読んでいますが、初めて時代小説に取り組まれたにしては、殆ど、違和感がありませんでした。 いつも思うのは、幸田さんの御本は、読んだ後、元気が出るという事です。 今の世知辛い世の中では、そういう本を読まない事には、“やってけない!!”という心境です。 これからも、どんなお話を聞かせて頂けるか、楽しみにしています。 どうぞ、お身体大切に…!
藍色のベンチャ−を読んで 京都新聞に掲載されているときから、ずっと毎日楽しみに読んでいましたので早く一冊の本にならないかと首を長くして待ちわびていました。 小説を読んだ後に彦根城に行ったとき、井伊大老もとても身近に感じられました。お茶を少しだけ嗜んでおりますので、焼き物のこともとても興味深く為になりました 私は主婦ですから自分がるつになった気持ちで読んでいたのだと思います。ですから、この小説はとても親しみやすく、自分の心にも素直に受け入れられたのだと思います。 これからも幸田さんの作品楽しみにしております。
久々の感動! 久々の感動! 縦軸に歴史、横軸に湖東焼きをダイナミックに構成、それに夫婦を中心とした人間模様を女性らしい繊細な視点で絡めた三次元的な小説。力強さの中に潜む極め細やかが秀逸! 暇つぶしではなく、真摯な姿勢で読破する価値・・。
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[ 単行本 ]
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女起業家、飛翔のとき―テイク・オフ、ベンチャー・ビジネス・ウーマン!
・鴫沢 秋生
【新風舎】
発売日: 1998-02
参考価格: 2,310 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 50円〜
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・鴫沢 秋生
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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烈風―小説通産省
・高杉 良
【講談社】
発売日: 1995-03
参考価格: 1,631 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 50円〜
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・高杉 良
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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アジアの隼 (上) 祥伝社文庫
・黒木 亮
【祥伝社】
発売日: 2004-10
参考価格: 630 円(税込)
販売価格: 630 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 50円〜
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・黒木 亮
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カスタマー平均評価: 3.5
題名とのギャップに注意 舞台であるベトナムないしホーチミンへの興味をかきたてられました。サブプライム危機の今、アジア危機を思い返す契機にもなりました。
ただし、「アジアの隼」ことペレグリン証券は最後まで脇役・背景でしかなく、主人公たちと直接タッチすることはありません。また、ペレグリンの栄枯盛衰については、ググれば分かる内容がほとんどです。
プロジェクトファイナンスの舞台裏は波瀾万丈というにはほど遠く、同じシンジケーション・ビジネスなら「トップレフト」の方がおもしろかったです。
混沌のアジア アジア通貨危機と長銀破綻を素材に、1990年代後半の激動のアジア経済を活写した国際経済小説。
本書の主人公は、日本長期債券銀行(長債銀、長銀がモデル)に勤める真理戸潤だ。ドイモイ政策で外国からの投資に沸くベトナムに赴任した真理戸の目を通して、賄賂が横行するアジアのエマージング(新興国)の政治風土と、ディールを獲得するためには手段を選ばない米系投資銀行の企業文化がリアルに描かれる。
バリアでの巨大発電プロジェクトをめぐって繰り広げられる大手米銀ハノーバー・トラスト(バンカーズ・トラストがモデル)の香港現地法人の松本賢治ことヴー・スアン・シン(ベトナム系日本人)との死闘は手に汗握るものだが、もう1人の主人公である、香港の地場証券会社「ペレグリン(隼)」の債権部長である韓国系アメリカ人のアンドレ・サクジン・リーと真理戸との絡みが全くないのが残念(まあ実話とフィクションの組み合わせなので仕方ないのだが)。
エンロンの栄光と転落に焦点を絞った『小説エンロン』に比べると、テーマが拡散してしまった分、ペレグリン内部への切り込みがやや甘いように思えた。
「記録」としておもろいが「物語」としてはつまらない アジア金融危機を舞台に、極めてディテールもしっかりした「記録」という面では
非常に優れているかもしれないが、
いろんな登場人物が時系列めちゃくちゃでどんどん出てきて、
ストーリーの核も見えないまま、いろんな話をぱらぱらと書き綴った上巻は、
小説として読んだ場合に非常に読みにくく、つまらない。
主人公を据えて1つの核となる物語を展開する、
書き方がなってないので、
記録としてすばらしくても小説としてはくずの部類。
題材がいいだけに下手な書き方で損をしている。
もったいない。
激動のアジアでの成功プロセス ストーリーがビジネス一辺倒でなく、日頃遭遇する出来事や商社マンの会話とか「あー、あるある」と笑いを誘う日常が描かれていて、現実にこういう場面があるんだろうなぁと想像するのが楽しかったです。
主人公たちが進めるプロジェクトがアジアの情勢とどう関わっていくのか、アジアの隼と呼ばれる企業の栄光と転落の軌跡に照らしたストーリー展開は複雑な背景を理解するのに非常に役立ちました。
立場の違う当事者たちが様々な局面で絡み、後押ししたり足を引っ張ったり、欧米流とアジア流の違い、アジアのなかでも先進国と後発国のビジネス感覚の落差、など、国際金融における各国の志向が絡み合いながら、徐々にその成果が浮き彫りになります。
ベトナムのいいとこ痛いとこ織り交ぜてベトナムの姿がイキイキと描かれてました。ベトナムのあっけらかんとした明るさと生命力は、心に傷を抱えた主人公が香港からベトナムへと移り、次第に明るさを増して行く変化に表れており、アジアの底辺にあるそのパワーが国際金融のなかで大いに影響したことを示唆しています。
日本経済が悪化の一途を辿っていたときの日本人の狼狽ぶりに比して、明快な自己主張と何ごとにも動じない「ズィス・イズ・ヴェトナーム」というセリフにベトナム人のたくましい国民性が象徴されていて、苦笑してしまいます。
当時のアジア発金融危機がよくわかる 90年代のアジアの開発意欲の高まり、21世紀はアジアの世紀だ!と機運も高まったのもつかのま、アジア発金融危機で混乱する国、事業会社、金融機関、特に日債銀とペレグリンに焦点をあてているストーリーです。ベトナムのドイモイ政策の内情とそのときのベトナムの雰囲気が良く伝わってきます。アジア発金融危機の中、タイ、インドネシア、韓国、日本と相当な試練が押し寄せるも、ベトナムはその波をベトナム流で対応してきているんだな・・・、アジアでの投資銀行業務(ローン屋?ボンド屋?)のことや90年代当時のアジアの様子に興味がある方はぜひ一読を薦めます。
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[ 単行本(ソフトカバー) ]
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小説 国民金融公庫殺人事件 (日本無責任時代)
・今 瞭美
【花伝社】
発売日: 1995-03
参考価格: 1,733 円(税込)
販売価格: 1,733 円(税込)
Amazonポイント: 17 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 50円〜
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・今 瞭美
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カスタマー平均評価: 0
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