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経済・社会小説

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ハゲタカ(下) (講談社文庫) 虚像の砦 膠着 小説 金融庁 (講談社文庫) 取締役会決議 新聞の鬼たち―小説務台光雄 (光文社文庫) 革命商人〈下〉 (文春文庫) 炎の経営者 (文春文庫) 異端王道 壊市
ハゲタカ(下) (講談社文庫) 虚像の砦 膠着 小説 金融庁 (講談社文庫) 取締役会決議 新聞の鬼たち―小説務台光雄 (.. 革命商人〈下〉 (文春文庫) 炎の経営者 (文春文庫) 異端王道 壊市


ハゲタカ(下) (講談社文庫)

[ 文庫 ]
ハゲタカ(下) (講談社文庫)

・真山 仁
【講談社】
発売日: 2006-03-15
参考価格: 770 円(税込)
販売価格: 770 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 386円〜
ハゲタカ(下) (講談社文庫)
真山 仁
カスタマー平均評価:  4.5
復讐の為に生きて見つけた真実とは
読み終えてあの割腹自殺をした方が誰なのか、そして鷲津さんはその方の復讐をする為にピアノを捨ててずっと生きてきて遂に見つけた真実とは何だったのか。 考えたら悲しいなぁと感じるけどその中でも救いは松平貴子さんと出会った事。鷲津さんに安らぎを与えられる人。反対にリンさんは巴御前みたいに一緒に戦って生きていく人…結局本国へ帰ったけど。2人の生き方は正反対。私ならリンさんみたいに好きな人と一緒に戦って生きたいなぁと思いました。
ドラマと違って鷲津に感情移入できませんでした
先日テレビドラマの再放送を見た後、本作を読みましたが、 あまりにも設定が違いすぎるので、衝撃を受けました。 ドラマでは以前、三葉銀行に勤めていたときに 「 事件 」 が起きたという 鷲津の過去があるため、彼に感情移入できましたが、 本作の鷲津には、特に感じるものがありませんでした。 また、貴子という女性の父親が娘が退陣しろと言っても承服しないのに、 彼が敬服している元首相の前だと舞い上がってしまうというのは、 このような親子関係など、読んでいて鬱になるものでした。 この世界に生きている人たちの仕事に対する思いというのが私には全く理解できないので、 作品世界に入っていきにくかったです。 元々、本作のような世界にあまり関心がないという理由もありますが ( 実在の人物が出てくる 「 小説 東急王国 」 や 「 小説 小林一三 」 は大変面白かったのですが ) 、 個人的には、それほどの引きは感じませんでした。 企業再生という題材は 「 お勉強 」 にはなりますが、 あまりにもドラマチックな作りだったドラマと比べると、 「 普通 」 の作品という認識しか持てませんでしたね。
続編を前提にして書いているのではないか
企業再生ファンドを基にした経済小説 解りやすい文書で一気に引きずり込まれるように読みました. 下巻は,上巻よりも金融の知識が少なくなり経済小説を楽しむというよりも 経済を基にしたミステリーという色合いが濃くなっています.  評価が5でないのは経済の色合いが薄れたためであり,感情などの 小説的な内容を楽しむ人にはとても楽しい本ではないかと考えます.  元々が新聞記者であった作者の性格か,丹念に調査し 調査からのイメージを基に作品を作っているところが随所に 感じられ,とてもすばらしいと思います. 脇を固める登場人物も丹念に書かれている本作品を映像に するのは中々難しい,それほど良い作品だと思います.
上下一気によめます。
メガバンクの不良債権問題も複雑に絡まってる問題で、 これまで現実では分かりにくい事も多かったが、 実は単なるお金の戦いだけでなく、人対人である部分も多く、 またどこと手を組むかで結果が大きく変わる。 大半が現実社会で起きていることだけに恐ろしい感じもした。
「ファンド」は、何を目指し、どういう役割を果たしているのか
 実際に日本で起こっている企業の「再生」「合併」「買収」など、きれい事ではすまないドライな経済競争・経済戦争が、自分のような素人にもピリピリしたせめぎ合いを実感できるほどに、丁寧に描かれています。  特に、現実社会でも「ハゲタカ」として忌み嫌われている感のある「ファンド」が、何を目指し、どういう役割を果たしているのかが分かります。  それを象徴する鷲津という存在が、下巻の途中以降、さまざまな思いや背景が明らかになる中で、浮き彫りになってくる課程が、読者の「ファンド」に対する理解と重なるのは当然でしょう。

虚像の砦

[ 単行本 ]
虚像の砦

・真山 仁
【角川書店】
発売日: 2005-07-01
参考価格: 1,890 円(税込)
販売価格: 1,890 円(税込)
 Amazonポイント: 18 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 303円〜
虚像の砦 ※一部大型商品を除く
真山 仁
カスタマー平均評価:  4
官界のことがよくわかります
テレビ業界のことや政界のことは、皆なんとなく知っていると思います。小説もそのとおりです。しかし官界の描写は新鮮で面白かったです。この小説を読むと、テレビ業界に限らず、あらゆる業界に官界が、影響力をもっていることが、予想できます。小説なので多少誇張しているかもしれませんが、政界、官界、民間の三つの世界が、まさにじゃんけんの構図になっていることもよくわかります。ただ若干の力の差はあるように読めますが。
基本的な考えにより感想は変わると思います。
ストーリーはよくできていますが、読む人を選ぶ作品だと思います。 作者流の善悪の定義をした上で話しが進んでいくので、終始違和感がありました。 作者の考えの理由付けも一部不十分な感じだと思います。 ですが、考えが作者と近い人が読めば非常にいい作品でしょう。
放送業界は護送船団?
 放送局は、自由な言論の砦をイメージしていましたが、この小説で、経営的には、昔の銀行業界と同じで競争の無いことで守られていることがわかりました。キー局がネット局の赤字を補填したり、赤字かくしのためのデリバティブ取引は、まるで、バブル崩壊の頃の銀行業界を髣髴させます。しかも、経営側が、未だにその事実に気づかないことには、滑稽さを覚えます。  さて、ストリーは、政界、官界、金融界、3つどもえで展開します。かなりお勧めの物語です。ぜひ、いろいろの視点からお楽しみください。
ハゲタカつながりで
NHKドラマ「ハゲタカ」の視聴率が平均7パーセントだったらしい。 それを踏まえて、テレビの前の視聴者のうち良識ある人のパーセンテージがそれである、と書いたコラムニストがいた。 正鵠を得ていると思う。 捏造や誤報でその質を糾弾されている時期だから余計に面白く読んだ。 もともと認可事業であり、スポンサーの影響に左右されるテレビ局に報道の質を求めるほうが難しいということがまざまざと語られる。 報道、バラエティ、総務省、広告代理店、政治家、財界すべてを巻き込んでドキュメンタリードラマの手法は相変わらずさえていると思う。 テレビを本当に楽しんで愛した人間たちが逃げ出していく昨今の問題点がここには列挙してある。 沈む巨大戦艦からすべての人々が下船する前に、放送局の中の人たちは今一度衿を正すべきだろう。 ところで、帯に経済小説と書くのはどうしてだろう。
TVに対する不信感が高まった。
坂本弁護士一家殺害事件、イラク日本人拉致事件をモデルに 物語は進んでいきます。 物語的にはハゲタカ・バイアウトの方が個人的には好きですが、 メディアの公表する内容の影にどんな事情があるか、また、許認可事業と いうものの弊害を考えることができました。 TVや新聞に対して、ほとんど信用していなかったのですが、 本書を読んで、不信感が高まりました。 羅生門のように真実に対しても見方は多岐にわたりますし、 TVや新聞などスポンサーが絡むと真実は見えませんね。

膠着

[ 単行本 ]
膠着

・今野 敏
【中央公論新社】
発売日: 2006-10
参考価格: 1,733 円(税込)
販売価格: 1,733 円(税込)
 Amazonポイント: 17 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 376円〜
膠着 ※一部大型商品を除く
今野 敏
カスタマー平均評価:  3.5
ストーリーが少し安易
バラエティー豊かで、それぞれちょっと突出した才能を持つ人々が無理難題を解決していく・・・という著者が得意とするストーリー展開。面白くて読みやすいのだが、肝心の問題の解決策が、主人公の突然の思いつき(思い出し?)でするする?っと出てきてしまうというのが残念だった。しかもその解決策がもう少し一般になじみの深いものだったらよかったのだが、専門外の私からすると「ふ?ん、そういうものがあるのか・・・」というようなシロモノでちょっと感動が薄かった。でもあまり深く考えずにさらっと読めるので気分転換になるかな、と思いました。
メリハリに欠ける
冒頭に出てくる、注文の10倍の商品を強引に説得して納めてしまう話は、快調な出だしで面白い。新商品の開発に失敗し、くっつかない接着剤の販売戦略を考えるところも、発想がユニークでよい。しかし、話に大きなウネリはなく、淡々と最後まで読み進んでしまった気がする。もう少しヒネリが欲しかった。 面白い小説を期待して読むと、がっかりするかも知れない。同氏の「とせい」の方が私には面白かった。

小説 金融庁 (講談社文庫)

[ 文庫 ]
小説 金融庁 (講談社文庫)

・江上 剛
【講談社】
発売日: 2008-11-14
参考価格: 750 円(税込)
販売価格: 750 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 365円〜
小説 金融庁 (講談社文庫)
江上 剛
カスタマー平均評価:  5
フィクションとはいえリアルです。
金融再生プログラムの仕上げとして、金融庁の検査チームが銀行の評価に対する特別検査に入る。 銀行側は膨大な不良債権の摘出による銀行壊滅を阻止すべく、専務の指揮の下で謀略画策する。 金融検査マニュアルに沿い、政治色抜きに原理主義で検査を徹底しようとする検査官。 行内派閥争いと過去の成功体験の延長線上で将来の頭取願望を抱き銀行存続に画策する経営者。 金融庁と銀行の攻防ストーリー。 銀行は自分をまもるために、金融庁に提出する融資先の資料を改竄を、 アメリカとの約束や顧客保護を目的に、 銀行の資産評価を厳密に行い、一気に垢を出そうとする金融庁側。 どちらも銀行をまもりたい気持があるのだが、 立場が異なると考え方やアクションが異なり、 展開の妙は、一気に読進ませるに十分な内容である。 小説とは関係ないが、 内部統制システムも、監査役も、 企業内が羊の集団ならば、無力であることを、この小説は暗示している。 企業とは、こういうモノかもしれない。 それにしても 第三産業銀+芙蓉銀+日本興産銀(=イナホ銀行) 住倉銀+桜花銀 朝日山銀+大和川銀 この物語の中心銀行は、旧大東(名古屋)と旧五輪(大阪)が合併した大東五輪銀行 最後に大東京銀+四菱銀と・・・。 フィクションとはいえです。
悪い奴ほどよく眠る
 江上さんの本は二冊目です。『円満退社』には正直ピンとこなかったのですが、これはおすすめです。  今作品は実際にあった、UFJの金融庁にたいする検査忌避の事件がもとになっています。ニュースだけではわからない事件の裏側を小説仕立てにしています。UFJは結局、三菱の傘下に入りましたよね。  あらすじは読んでもらうとして…  考えさせられたのは、公(おおやけ)と私(わたくし)と悪いのは誰だということです。  会社はどんなに大きくても一企業に過ぎません。なので、利潤追求を追求することはあたりまえ。自社の倒産を防ぐのもあたりまえです。ですが、巨大メガバンクともなれば当然、公共の福祉も考えた経営もしなくてはいけない。  仮に中小の企業やベンチャー企業に対する融資を銀行側から考えたとき(公のための銀行)、狙い打ちのような金融庁からの監査を考慮に入れると、絶対安全な相手としか取引したくないでしょう。ベンチャー企業への融資はまず無理ですよね。  平和相互銀行とイトマンの疑惑についてはまだ霧の中ですが、逮捕されたのは、キョエイチュウ氏だけです。この事件も逮捕されたのは、UFJの幹部だけです。バブルや失われた10年の責任をとって、旧大蔵省の幹部が逮捕されたとは聞いたことがありません。政治家もです。  ほんとに悪いのは、誰なのでしょうか?
あまりにリアルな。。。
金融業界に身を置いて、霞ヶ関に出入りせざるを得ない部門にいた方々が読むと、あまりのリアルさに仰天するはずです。特に、主人公の主任検査官と銀行経営陣、臨店検査先(この本では新宿支店)でのやり取りは、息を呑む思いで読まれた方もいらっしゃるのでは?もう一方で、都市銀行の中枢で色んな経験をされた著者の「思い」が、登場人物の口を借りてあちこちに散りばめられている気がしてなりません。著者が言いたいのは、一方的な利益追求の前に、銀行マンとして、場合によっては人としての「矜持」だったのではないでしょうか。いま、各企業が大汗で整備をしている(させられている?)内部統制システムも、企業内が羊の集団ならば、経営者の犯罪には無力であることを、この小説は暗示している部分が含まれており、実際にあった検査忌避を題材とした『キワモノ』ではなく、長く読まれていい上質の経済小説だと思います。
半分リアル、半分あり得ん
旧UFJ銀行の検査忌避がベースになった物語な訳だけど、半分は抜群にリアル、半分はあり得ん、って感じです。 この間読み終わった消失-金融腐食列島【完結編】?高杉良もそもそもは三和がベースだったので、ストーリー的にも登場人物的にもかぶる部分が多すぎで、しかも両作者共綿密な取材に基づきフィクションともノンフィクションとも言えない物語を作って行くので、「きっと本当にこういう人が居たんだろーなー」とか、「こんな事があったんだろーなー」と思って読んでみた。 ちなみに三和がやったとされている「緑化作戦」は今は旧東京三菱の「枯葉作戦」で駆逐されているとの噂は本当か・・・。 ■読んで欲しい人 ・金融庁の人 ・銀行の偉い人

取締役会決議

[ 単行本 ]
取締役会決議

・牛島 信
【講談社】
発売日: 2000-06
参考価格: 1,680 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 364円〜
取締役会決議
牛島 信
カスタマー平均評価:  4
会社は誰のものか、を考えさせる本
内容は、取締役が会社の最大株主を選ぶ力を持っているという商法の建前(欠陥?)から起こる、外資の乗っ取りという衝撃的なものだが、これを通して「会社とは誰のものか、誰のために存在するものか」という大きな問いを考えさせる。引き込まれて、一息のうちに読み終えた。 法律の抜け穴というか構造的な盲点を見つけだし、そこから意外な話を作り出すのは著者の一番の持ち味だと思うが、今回もそれが遺憾なく発揮されていると思う。

新聞の鬼たち―小説務台光雄 (光文社文庫)

[ 文庫 ]
新聞の鬼たち―小説務台光雄 (光文社文庫)

・大下 英治
【光文社】
発売日: 1995-09
参考価格: 612 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 359円〜
新聞の鬼たち―小説務台光雄 (光文社文庫)
大下 英治
カスタマー平均評価:   0

革命商人〈下〉 (文春文庫)

[ 文庫 ]
革命商人〈下〉 (文春文庫)

・深田 祐介
【文藝春秋】
発売日: 2001-02
参考価格: 630 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 360円〜
革命商人〈下〉 (文春文庫)
深田 祐介
カスタマー平均評価:   0

炎の経営者 (文春文庫)

[ 文庫 ]
炎の経営者 (文春文庫)

・高杉 良
【文藝春秋】
発売日: 2009-05-08
参考価格: 750 円(税込)
販売価格: 750 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 359円〜
炎の経営者 (文春文庫)
高杉 良
カスタマー平均評価:   0

異端王道

[ 単行本 ]
異端王道

・江上 剛
【東洋経済新報社】
発売日: 2005-02-18
参考価格: 1,785 円(税込)
販売価格: 1,785 円(税込)
 Amazonポイント: 17 pt
( 通常5〜9日以内に発送 )
中古価格: 350円〜
異端王道 ※一部大型商品を除く
江上 剛
カスタマー平均評価:  5
×外資=ハゲタカ=悪
銀行が舞台の小説で、登場人物全員が真摯で前向きに描かれた物語を初めて読んだ気がする。外資=ハゲタカ=悪のイメージは、物語の元となった長銀の破綻から外資による買収と再建、その時点で始った猛烈な貸し剥し、そして売却で得た膨大なキャピタルゲインという報道によって、われわれ日本人の意識に醸成され刷り込まれてきたと思う。しかし、同じ銀行が、企業再生やリテールを行ったことはあまり知られていない。むしろ、この本で、はじめて知った。外資は、痛みを伴うコストカットや不採算部門の整理を、スピード感をもって行い、死に体の企業を再生する。それが業であり、そこに収益を見出しているから当たり前のことだ。一方、邦銀に策は無く、再建策は、顧客に任せ、貸出しの縮小によって自己資本の減少に歯止めをかけようとした。挙句は、金融庁対策の不良債権の飛ばしをする有様。そこに顧客は存在しない。ビジョンの無い合併を繰り返してきたのは周知のことである。リスクをとったものがリターンを得るのが当たり前、邦銀は外資に見習うべきである。
江上小説で珍しく前向きに読める本。
戦後の役目を終えた興長銀3行の一つの「長期融資銀行」が海外案件と不動産にのめり込み、不良債権処理で無茶をし、利付債、割引債の流出が止まらず、ついに金融再生法適用第1号となり破綻した。外資ハゲタカの「ドリップル」に買われ、強烈な貸し剥がし、瑕疵担保条項の解除権発動を、心ある新生の「新興銀行」の行員は従来にない顧客本意の新銀行を作ろうと努力し、上場にこぎつけたという物語。まるで「新興銀行」の会社案内とプレゼンテーションと宣伝を聞いているが如くだ。行員のやる気と顧客本意精神は素晴らしい。主人公の一人の理想的な行員、神野は平成9年に東都五菱銀行(平成8年に東都と五菱が合併、この内部もプライド高い両行だからものすごい。)に入行したが嫌気をさして退職、新興銀行に入った。江上剛の他の小説の「大東五輪銀行」も酷いが、どこも合併銀行の内幕は最悪である。その点「新興銀行」は旧長期融資銀行の居残り組と中途採用組が心を一つにした前向きさが、読んでいて気持ち良い。もし江上小説に、第三産業銀行、芙蓉銀行、日本興産銀行が合併したイナホFGの物語があれば、次回是非読んでみたいものだ。
これはよい
率直にいって銀行内情暴露物の連続に、「この作家、もうおしまいかな」と思っていたが、本書は素晴らしかった。「セイビングザサン」と並び、新生銀行を擁護する、良書だと思う。「りそなやUFJもこうなっていたほうがよかった、2003年に日本は舵を切りそこなった」と改めて感じさせる内容。
リアリティ抜群
いつもながら、描写の忠実さに驚かされます
次回作も楽しみです
「異端王道」を読んで
破綻した「長期融資銀行」が、「新興銀行」として再上場するまでの物語と聞けば、誰でもモデルの存在に気付くだろう。同じモデルを扱った小説には、自称経済評論家の本などがあるが、外資憎しのマスコミの論調に迎合するステレオタイプの三文小説だった。かたやこの小説の著者である江上氏は、綿密なる取材をもとに、本作を書き上げている。特に世間を騒がせ〜〜た「買収後不良化が判明した債権の解除権」については、それが買い手の提案ではなく、売り手であった政府からの提案であったことも、はっきりと書かれている。98年以降に起こったことは、読者も皆知っており、「これはフィクションではなくドキュメンタリーである」と言い切ってしまった方が、どんなにか執筆が楽になったかと思われる。そこをあえて小説と〜〜いう形を失わずに書き切るには、大変な苦労があったのではないか。
実は私は、この小説が「東洋経済」に連載中、著者に対して「事実は小説よりも『酷』なり」という様な内容のメールを送ってしまったことがある。そんなメールに対しても、著者からはちゃんと返事を頂いた。最近この手の週刊誌は会社では定期購読しなくなったので、連載を全て読んでいる訳で〜〜はなかった。今回単行本になった物を読んで、私が書いて頂きたかった事も、ある程度書かれていたことに気が付いた。失礼をしてしまった。勿論当事者なるがゆえに、些細な事実との相違が気になったということもある。それは、400ページで話をまとめなければならないという小説の制約があったからであろう。〜〜 この小説は上場までを描いた第一章である。現実の世界は既に第二章に移っている。
この本は、現役の銀行経営者や銀行員に対して書かれた指南書とも言えよう。この通りに銀行を変えていく事ができれば、その銀行は「新興銀行」に近づくことができるのだから。しかし「言うは易く行うは難し」であるということは、木村剛氏が率いる日本振興銀行の迷走振りを見〜〜ればわかる。やはり確固不抜の経営者の存在が重要であることは言うまでもない。
正直に言おう。私はこの本をカフェで読んでいたのだが、初めから最後まで目頭が熱くなり通しであった。涙が止まらなかった。
江上さん、すばらしい本を書いて頂き、有り難うございました。

壊市

[ − ]
壊市

・広田 尚久
【汽声館】
発売日: 1996-04-15
参考価格: 1,529 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 350円〜
壊市
広田 尚久
カスタマー平均評価:   0

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 更新日 2009年7月11日(土)  ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク