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[ 単行本 ]
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信子十二ヵ月
・桂 信子
【立風書房】
発売日: 1987-05
参考価格: 1,896 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,710円〜
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・桂 信子
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本(ソフトカバー) ]
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101/2章で書かれた世界の歴史 (白水Uブックス)
・ジュリアン バーンズ
【白水社】
発売日: 1995-08
参考価格: 1,325 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,709円〜
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・ジュリアン バーンズ ・Julian Barnes
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カスタマー平均評価: 5
傑作、としか言いようがない 聖書の中の出来事をモチーフにした作品はこれまでに数あるが、これほどまでに作者の洞察力と構成力とで磨き上げられた作品は他に類を見ない。 既に他のレビューにあるように、第一章のキクイムシの語るノアとその一族の姿や、手紙形式で書かれた、「人間の敬虔さなんてこんなもんさ」という作者の声が聞こえてきそうな第八章は、作者のウィットに溢れ、文句無しに楽しめる。 しかしこの小説で特に際立っているのは第五章だ。 実際に起きた凄惨な事件を画家が絵画にしていくプロセスを考察したこの章では、芸術家が自分の創造力に基づいて、何を捨て、何を拾い、何を加えていくのかが詳細に検討されている。ここで書かれた芸術家の創造力と理性の考察には本当に圧倒されてしまう。と同時に、バーンズ自身もこういった素材を芸術へと昇華させるという同様のプロセスをたどってこの作品を書き上げたと思うと、この本の他の章もさらに生彩を放って見えてくる。 読んでいて思わず吹き出してしまうような滑稽さと、背筋がピンと伸びるような崇高さを、これだけ見事に一冊にまとめた小説には滅多にお目にかかれるものではない。 これまでの人生で読んだ本の中で、間違い無くベスト5に入る一冊だ。
おそろしく知的でウイットに富んだヒストリオグラフィック・メタフィクション この作品は、おそろしく知的でウイットに富んだヒストリオグラフィック(歴史記述的)・メタフィクションです。1章のノアの箱船の話は最高です。信心深い人が読んだら激怒しそうですが、思わず笑ってしまいますです。密航者のあの皮肉っぽい、そして知的でユーモアのある語りが好きです。読み始める前は、難しいかもと思っていたんですが、ストーリーがおもしろくって、語りがうまくて、眠くならないんです。この作品は、独立した10章と半分で成立しているんです。ジェイムス・ジョイスじゃないですが、文体やなんかがとっても柔軟です。1章は神話のパロディ、3章は変な裁判のやりとり、5章は学術論文みたいなものという感じです。ジャンルの幅をこうやって自在に広げられると、とっても気分がいいです。バーンズは、「小説というのは、とても幅の広い、すべてをとりこむ形式だ」と言っています。 バーンズは、オックスフォード大学モードリン・カレッジを出た後、「オックスフォード英語辞典」改訂に加わり、40才までフリーランスのジャーナリストをしていました。ミステリーを書いたりもしてます。三作目の「フロベールの鸚鵡」(1984)でフランスのメディシス賞を得、国際的作家の仲間入りをしました。
圧倒的に知的な娯楽小説です 小説はただ書けばいいってものじゃない。そんな当たり前のことを実感させてくれる、そんな知的な小説です。この本を読めばあなたも旧約聖書から宇宙旅行までの壮大な旅行を体験できてしまいます。喜劇悲劇キクイムシ・・ありとあらゆるものが絡まり合って、歴史ができあがっているのです。決して退屈させない傑作です!
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[ 新書 ]
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遙かなる星〈1〉パックス・アメリカーナ (トクマ・ノベルズ)
・佐藤 大輔
【徳間書店】
発売日: 1995-06
参考価格: 780 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,700円〜
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・佐藤 大輔
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カスタマー平均評価: 4
敗戦の最中で宇宙を見上げた時代の物語 個人的には佐藤大輔の最高傑作と思っている「星」シリーズの第一作。 宇宙開発という言葉が持つどこか期待過剰な雰囲気に加えて、準主人公とでも呼ぶべき立場(佐藤大輔の初期から中期の作品の多くには小説的な意味での主人公はおらず、こうした複数の準主人公から構成されることが多い)に少年を据えたこと、敗戦後の日本を舞台としたことによって、珍しく明るい作風となっている。 あの冷戦という、希望と絶望がないまぜになった不思議な時代を、一風代わった手法で見事に描き出した作品である、と言ってよいと思う。その一方、皮肉の利いた翻訳調のまわりくどい文体や、緻密なリサーチに基づく描写、ヒロイズム、パラノイアといった「佐藤節」も健在で、読んでいて飽きることがない。 また鶴田謙二の描く表紙も綺麗で、引きこまれる。
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[ 単行本 ]
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ネバーウェア
・ニール ゲイマン
【インターブックス】
発売日: 2001-06
参考価格: 2,520 円(税込)
販売価格: 2,520 円(税込)
Amazonポイント: 25 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 1,700円〜
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・ニール ゲイマン ・Neil Gaiman
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カスタマー平均評価: 5
ロンドン地下に広がる異世界での冒険 主人公Richard Mayhewはロンドンに住むごく普通のビジネスマン。ところがある時謎の 少女Doorを助けてから彼の生活は一変します。現実世界に行き場を失ったリチャードは 否応なくロンドン地下の、恐ろしくも不可思議な別世界へと引き込まれていきます。
同じくGaimanの"Coraline"も異世界を旅する話ですが、こちらはさらにパワーアップ しています。地下世界は広大で陰鬱で残酷、登場人物は皆強烈に個性的です。 中盤あたりからどんどん面白くなって、心臓がどきどきしていました。結末を読み、 思わずふ〜っと満足のため息が出ました。 この本は読んでいると、においまで漂ってきます。あらゆる廃棄物・下水のにおい、 腐敗臭が。そんなよごれた世界なのに、なぜか芸術的と感じさせてくれるのです。 さり気なくユーモアも盛り込まれています。クライマックスは緊迫した状況なのに ぷっと吹き出してしまう部分もありました。流血の場面もあり、ちょっと癖のある本 かもしれませんが、ダークファンタジーが好きな方におすすめしたい一冊です。
楽しいダークファンタジー 今まで読んだどんなファンタジーとも違っていました。地下のダークでシビアな世界を舞台に、とっても個性的で魅力のあるキャラクターが登場します。とくにカドカン公爵という人物は魅力たっぷりに描かれていると思いました。他のファンタジーと違うところは、まず主人公はロンドンのオフィスで働く気の優しい青年だということです。そして今までの常識がまったく通用しない世界を旅する主人公、リチャードをみてるうち、私も自分の人生について考えてしまいました。 日常生活にうんざりしている方にもお勧めできる本だと思います。 ユーモアたっぷりに書かれていて楽しく読めました。
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[ 新書 ]
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ダークサイド・エンジェル紅鈴 妖の華(あやかしのはな) (ウルフ・ノベルス)
・誉田 哲也
【学習研究社】
発売日: 2003-01
参考価格: 935 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,689円〜
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・誉田 哲也
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カスタマー平均評価: 5
真夏の東京のミステリー 「妖の華――あやかしのはな――」何と難しい言葉、歴史小説かなとも思いました。女吸血鬼・紅鈴の活躍を描く娯楽小説で、真夏の東京を舞台にミステリー&アクションがスリリングに展開されます。次々と明かされる事実ににワクワク(ゾクゾク)しながら最後まで一気に読み進んでしまいます。警察の内面も詳しく描写されています。また不思議と建物、建材、建具などのディテールがリアルに描写されている点も見所の一つかも。
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[ 単行本 ]
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ヴァンパイヤー戦争 (笠井潔伝奇小説集成)
・笠井 潔
【作品社】
発売日: 1995-12
参考価格: 5,913 円(税込)
販売価格: 5,913 円(税込)
Amazonポイント: 59 pt
( 通常6〜9日以内に発送 )
中古価格: 1,693円〜
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・笠井 潔
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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デッドボーイズ
・リチャード コールダー
【トレヴィル】
発売日: 1997-01
参考価格: 2,520 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,685円〜
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・リチャード コールダー ・Richard Colder
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カスタマー平均評価: 2
超絶技巧な文体だけに… とにかく本書は読みにくかった。なぜなら筆者が本書の超絶技巧な文体についていけなかったからだ。この「超絶技巧の文体」をやめてくれとはいわない。それは内容に密接に関わり、濃密に絡み合っているからである。
だから筆者はこういうほかない……ああ、もっと読解力があったなら……
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[ 単行本 ]
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未来からの伝言―エポカの世界
・ヒロタ カズマ
【JPS】
発売日: 2005-11
参考価格: 1,680 円(税込)
販売価格: 1,680 円(税込)
Amazonポイント: 16 pt
( 一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。 )
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・ヒロタ カズマ
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カスタマー平均評価: 5
リアリティのある未来社会SF小説 ●この本は一般向けのSF小説で、政治・経済や社会問題に関心のある人「未来社会の構造〜エポカの世界〜」とペアになっています。 ●ユートピアとしての未来社会をテーマにした物語です。未来社会の仕組みや考え方に多くの人がショックを受けることになるでしょう。 ●現代社会のさまざまな矛盾やおかしな点を指摘した風刺小説としての側面もあります。 ●ストーリーは、主人公の中学生が海水浴中に誘拐され、連れていかれた海底基地で、ホログラフィーを通して未来社会を垣間見るという展開になっています。 ●空想としての未来の社会ではなく、未来社会に至るプロセスも含めて、資本主義に替わる人間的動機に基づくリアリティのある経済・社会システムが描かれています。 ●この未来社会は、経済や社会の仕組みだけでなく、生活習慣や考え方(社会規範)も現代社会とは根本的に異なっています。この意味で、この本は思想としての色彩も持っています。
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[ 単行本 ]
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ポンコツ車のおれと電脳スピリット
・佐藤 静磨
【碧天舎】
発売日: 2004-12
参考価格: 1,050 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,680円〜
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・佐藤 静磨
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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記憶の書
・ジェフリー・フォード ・貞奴 ・金原 瑞人 ・谷垣 暁美
【国書刊行会】
発売日: 2007-01
参考価格: 2,625 円(税込)
販売価格: 2,625 円(税込)
Amazonポイント: 26 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 1,680円〜
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・ジェフリー・フォード ・貞奴 ・金原 瑞人 ・谷垣 暁美
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カスタマー平均評価: 4
愛の物語 作品中、何度も語られるように、本書は『愛の物語』である。「きみを愛している」とささやく代わりに、クレイは「きみの存在を信じる」と告げる。独裁者ビロウの頭の中で、その記憶としての存在でしかないアノタインを想うクレイの気持ちは、しかし現実世界でも尚、リアルだ。つまりは、この現実世界そのものが、もしかすると夢なのでは? というような意味に於いて。だからこそ、アノタインを残して元の世界に戻って来てしまったクレイの失意を、自らのことのように悼む。そしてまた、クライマックスでの緑のヴェールの役割も、より一層の効果を高めているように思う。
面白かった。三部作の二作目。次回作を読むのが楽しみだ。
独裁者の愛 前作が贖罪の物語であるなら、今作は逃避の物語といえるかもしれません。
独裁者の圧政を逃れ穏やかな日々を過ごしていた主人公達に襲いかかる奇病。
特効薬を求め、独裁者の元へ。さらには独裁者の記憶の中へ入っていく主人公の物語です。
しかし記憶の崩壊は進み、主人公は特効薬を探す使命を忘れはて、恋人に溺れていく。
意外に穏やかな独裁者の過去に驚きつつも、あふれる色彩と幻想の世界を堪能しました。
主人公は柳が渦巻く干上がった川をたどって本物の楽園へたどりつくのか。
土を積み重ねた海辺の都市で、いつか主人公とリアルな恋人は会えるのか。
三作目を心待ちにしています。
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